五行が足りない、
その数より配合を見る
四柱推命の五行は八文字それぞれの木・火・土・金・水を数えたもので、蔵干を入れるかどうかで数が変わります。ひとつがゼロでも悪い命式ではありません。バランスは生まれ月の季節と命式全体の配合で読みます。
四柱推命で、五行の数はどう数えるのですか?
韓国の사주(サジュ)カフェで「水がひとつもないですね」と言われて帰ってくる人は少なくありません。その言葉の出発点は、単純な数え上げです。生まれた年・月・日・時をそれぞれ天干と地支の一組で書くと四柱八文字になり、文字ごとに五行が決まっています。生まれた時刻が分からなければ、三柱六文字で数えます。命式を読む順番は韓国式の命式の読み方にまとめました。
| 五行 | 天干 | 地支 | 伝統的なたとえ |
|---|---|---|---|
| 木 | 甲・乙 | 寅・卯 | 大きな木、草花やつる |
| 火 | 丙・丁 | 巳・午 | 太陽、ろうそくの灯 |
| 土 | 戊・己 | 辰・戌・丑・未 | 山や大地、田畑の土 |
| 金 | 庚・辛 | 申・酉 | 原石や鉄、磨いた宝石 |
| 水 | 壬・癸 | 亥・子 | 海や大河、雨や露 |
説明用の例で数えてみます。特定の誰かの命式ではありません。
- 八文字を書き出す年柱 丁未、月柱 丙午、日柱 甲寅、時柱 丁卯。
- 表に出ている文字を数える木3(甲・寅・卯)、火4(丁・丙・午・丁)、土1(未)、金0、水0。いわゆる「金と水がない命式」です。
- 蔵干を入れて見直す未の中には丁・乙・己が隠れていると考えます。これを数えると火・木・土が少し増えますが、金と水はやはり見えません。
蔵干を入れるか、入れるならどれだけの重みにするかは、流派や鑑定する人によって違います。だから同じ生年月日時でも、サイトごとに数字が少しずつずれ、小数点つきで出すところもあります。どちらかが間違っているのではなく、数え方の決まりが違うのです。節入りの境目で柱が替われば数も変わるので、立春と節入りを正確に押さえた万年暦で立てることが先決です。
五行がひとつもないのは、悪い命式ですか?
八文字を五つの箱に分ければ、どこかが空き、どこかに偏るのが自然です。鑑定で先に見るのは数ではなく、次の三つです。
- 日干は何か — 日柱の天干、つまり日干が命式の中の「自分」です。同じ「水ゼロ」でも、日干が甲(木)なら自分を生じてくれる印星(印綬・偏印)が見えないということ、丙(火)なら自分を剋す官星(正官・偏官)が見えないということで、意味が変わります。日干ごとの性質は日干と十干で紹介しています。
- 生まれ月(月令) — 月支は季節を表します。夏の午月の火と冬の子月の火は、数が同じでも強さが違います。上の例のように夏生まれで火が多い命式では、季節の熱を和らげる気は何かを先に見る考え方(調候)もあります。
- 身強・身弱と用神 — 日干が命式の中で多くの助けを受けているか(身強)、少ないか(身弱)を見て、そのバランスを整えるのにいちばん役立つ気を用神と呼びます。用神はゼロの五行のこともあれば、すでに二つ三つある五行のこともあります。
ですから「水がないから水を足す」という公式は、成り立たないことが多いのです。ゼロの五行がその命式に必要な気とは限らず、反対にすでにある五行が用神のこともあります。10年ごとに替わる大運で、命式にない五行が巡ってくる時期もあります。数は読み始めの地点であって、結論ではありません。
相生と相剋は、どうつながっているのですか?
相生は木→火→土→金→水→木と巡る輪で、相剋はひとつ飛ばしで抑える輪です。木が火を育て、燃えた灰が土になり、土の中から金が生まれ、金に水滴が結び、水が木を育てる、というたとえで覚える人が多いです。
| 五行 | 生じるもの | 剋すもの | 方位 | 色 | 季節 |
|---|---|---|---|---|---|
| 木 | 火 | 土 | 東 | 青 | 春 |
| 火 | 土 | 金 | 南 | 赤 | 夏 |
| 土 | 金 | 水 | 中央 | 黄 | 季節の変わり目 |
| 金 | 水 | 木 | 西 | 白 | 秋 |
| 水 | 木 | 火 | 北 | 黒 | 冬 |
こう並べると、「足りない五行」が単純な話でないと分かります。水がゼロでも金が多ければ金が水を生じる流れがありますし、木が多ければ、その木を整える金がどこにあるかが大事になります。五行は離れた五つの箱ではなく押し合い引き合う輪なので、ひとつだけ切り出すと見落とすことが多いのです。
相剋も悪い意味だけではありません。金が木を削ってこそ材木になり、土が水をせき止めてこそ堤になるように、抑える関係が形を整える役として読まれることもあります。日本の「土用」も、季節の変わり目を土に割り当てた五行の考え方から来た言葉です。
九星気学の五行と四柱推命の五行は、何が違うのですか?
九星気学では本命星ひとつに五行がひとつ付いていて、四柱推命では八文字に散らばった五行の配合を見ます。
九星気学の本命星は、生まれた年(と月)から決まる星ひとつです。一白水星、二黒土星、三碧木星、四緑木星、五黄土星、六白金星、七赤金星、八白土星、九紫火星と、どの星にも五行が付いています。ですから九星気学では「自分は水の星」「火の星」のように、五行をひとつの性質として受け取るのが自然です。
四柱推命は生年月日時の八文字をすべて立てるので、ひとりの中に複数の五行が混ざります。「水が足りない」「火が多い」という言い方が出てくるのは、この八文字の配合を見ているからです。一白水星の人が四柱推命では水ゼロ、ということも普通に起こります。出発点が違うので、どちらが正しいかを比べる話ではありません。三つの伝統の分かれ目は사주・八字・四柱推命の違いにまとめています。
韓国の暮らしでは、五行はどこに見えますか?
いちばん目につくのは五方色(オバンセク)、いちばん長く続いているのは名前の行列字(ハンニョルチャ)です。
- 五方色(오방색) — 青・赤・黄・白・黒の五色で、東・南・中央・西・北に対応します。宮殿の軒下の丹青(タンチョン)、袖に色布をつないだセクトン、祝いの料理にのせる五色の飾りなど、五つの色をひとところに集める場面でよく語られます。
- 行列字(항렬자) — 韓国の多くの門中(同じ氏族の集まり)は、世代ごとに名前に共通して入れる字を、五行の相生の順(木→火→土→金→水)に合わせて決めてきました。ある世代が木の部首を含む字を使えば、次の世代は火の部首を含む字、という具合です。族譜を開くと、名前の部首だけで世代が読めることもあります。
- ふだんの会話 — 「私は水が多いらしい」「ふたりは五行が補い合うって」といった言葉が、사주カフェや宮合(クンハプ)の話のついでに自然に出てきます。強い信仰というより、会話の種に近いものです。
行列字は、一人ひとりの命式の足りない五行を補うためのものではなく、一族が世代をこえて相生の順につながるという意味を込めるやり方です。個人の命式を見て名前に五行を入れる命名の習慣も韓国にはありますが、行列字とは出発点が違います。
色や方位や食べ物で、足りない五行は本当に補えますか?
命式の文字は生まれた瞬間に決まり、変わりません。緑の服を着ても木がひとつ増えるわけではありません。ただ、暮らしを五行に照らして見る習慣は昔からあり、それを合図のように使うのは十分に意味があります。
- 色 — 水が足りないと言われた人が、黒や紺の小物をひとつ持つ、というような使い方です。効き目を期待するより、「今日は落ち着いて」といった心づもりを添える目印にすると使いやすいです。
- 方位 — 散歩や旅行の方角を選ぶときに、五行の方位を参考にすること。決めかねたときの判断材料をひとつ増やす程度がちょうどよいです。九星気学の吉方位とは仕組みが別なので、混ぜずに使い分けてください。
- 食べ物 — 五色をそろえる食卓は目にも楽しい伝統ですが、五行を補う効果や健康効果と結びつけないほうがよいでしょう。体のことは五行ではなく、専門家に相談することです。
「補う」より「思い出す」くらいの重さで使えば、五行はなかなか便利な暮らしの言葉になります。そして前に見たとおり、ゼロの五行が補うべき五行だという保証もありません。
韓国旅行で、自分の五行を気軽に使うには?
旅の一日のうち半日くらいを、ひとつの五行の方位に合わせてみるのがいちばん気軽で現実的です。景福宮の勤政殿を基準に測ると、ソウルの街は方位ごとにかなりきれいに分かれます。
- 木・東昌徳宮・昌慶宮・宗廟。古い木と庭の多い宮殿の道で、ゆっくり歩く午前に向いています。
- 火・南明洞・南山のNソウルタワー・梨泰院。灯りと人の方角なので、夜の予定に合います。
- 土・南西弘大・延南洞・汝矣島。何人かで集まって長く過ごす日に便利です。
- 金・西西村、そして同じ方角の金浦空港・仁川空港。まとめて旅立つ最終日の方角です。
- 水・北北漢山・平倉洞。予定を空けて休む日に合います。
街ごとの実際の方位角は五行で選ぶソウルの街に、出発する都市から方位を決める方法は旅行の方位の決め方にまとめています。足りない五行の方へ行くか、すでに強い五行の方へ行くかは考え方が分かれるところなので、正解を探すより、その日の気分に合うほうを選んで大丈夫です。服の色を五方色に合わせるのも楽しいです。
自分の日干や五行の分布が気になったら、5htripで命式を五つの言語で見ることができます。命式を見るのは無料です。
よくある質問
ひとつの五行が多すぎるのも問題ですか?
多いだけで問題にはなりません。その気がはっきりしているということで、バランスは日干の強弱と季節まで見て判断します。
丙午(ひのえうま)のような生まれ年の干支と、命式の五行バランスは同じですか?
違います。生まれ年の干支は年柱の二文字だけ、五行バランスは八文字すべてを数えたものです。
名前に足りない五行を入れると、命式は変わりますか?
八文字は変わりません。名前に五行を込めるのは願いを込める文化と考えれば十分です。
生まれた時刻が分からないとき、五行のバランスはどう見ますか?
六文字で数えます。時柱の二文字ぶん変わりうることを踏まえて読めばよく、日干はそのまま分かります。